平安時代においては、3歳の男女がおこなう、それまで剃っていた髪を伸ばし始める「髪置きの儀(かみおきのぎ)」、そして5~7歳になると初めて袴を身につける「袴着の儀(はかまぎのぎ)」
また、鎌倉時代には、着物を着る際に紐ではなく帯を結ぶようになることをお祝いする「帯解の儀(おびときのぎ)」という儀式が執り行われていました。
現代のように、医療が発達していなかった時代では幼い子の死亡率がとても高く、「7歳までは神の子」と言われていました。
このことからも分かるように、当時は7歳まで元気に成長することが当たり前ではありませんでした。
言葉を理解し始める3歳頃から乳歯の生えかわりがある7歳頃までは、成長に伴って、特に病気になりやすい年齢であると考えられていたため、子供の健やかな成長をお祈りするための行事として七五三の儀式がおこなわれていたのです。
その名残りとして現代でも七五三の儀式があります。
七五三は、子供が無事に育っていることへの感謝を伝え、また、これからの成長を願う意味があると言えるでしょう。